SFAと呼ばれる営業支援システムを導入することで、営業活動に関わる顧客情報や取引情報を管理しやすくなります。
そこで今回は、営業活動の生産性向上が期待できるSFAについて、SFAを導入することで得られる成果や、代表的な機能をご紹介します。

SFAとは?

SFAとは「Sales Force Automation」の頭文字を取った略語で、「営業支援システム」を指します。
営業支援システムとは、情報技術(IT)を活用し、営業に関わる支援を行うシステムです。
具体的には、顧客に関する情報や営業活動の進行状況などをITにより管理することで、営業活動の効率化を図る仕組みです。
日報作成や会議の資料作りなど、これまでマンパワーによって行っていた煩雑な業務をSFAの導入で簡略化することができます。
紙の書類での管理やエクセルでの管理など、バラバラになっていた情報を一元管理できるため、いちいち資料を探す手間もかかりません。

なぜSFAが注目されているのか

2019年4月から施行された働き方改革によって、企業は残業の削減や業務の生産性向上などを考えなくてはいけなくなりました。
残業を減らすには、なんらかの新しい施策を行わなくてはいけません。
そういったニーズの高まりから、営業プロセスをより円滑に行えるSFAの注目が高まっているのです。
例えば、SFAの日報入力機能を使えば、営業先からスマホやタブレットのみで営業報告を行なうことができます。
営業が終わってから報告のためだけに会社に戻る必要がなくなるため、自宅に直帰することが可能になります。
場合によっては、2時間近く帰宅時間が早まったというケースもあるそうです。
このように、SFAというツールを使うことで、今までの手間を省くことができたり、作業時間を短縮できたりします。
また、一昔前とは違い、現在では業務にパソコンを使うことは一般的になりました。
それどころか、スマホやタブレットも広く一般に普及し、導入しやすい土壌が整ったと言えます。

これらの携帯端末の登場により、外出先からもSFAが活用可能になり、利便性がさらに高まりました。

SFAを導入することで得られる成果

電話をしている営業マン

ここでは、SFAを導入することで得られる成果の一部をご紹介します。

営業情報を社員全員に共有できる仕組み

SFAを導入することで、営業情報を全社員に共有することが可能です。
そのため、担当者が退職した場合であっても、業務の引き継ぎを簡単に行うことができます。
企業にとって、情報は貴重な資産であり武器です。
しかし、営業活動を通して得た情報も、従来のように各営業マンが個々人で把握しているだけでは活かしようがありません。
担当者の変更による引き継ぎも面倒です。
とは言え、それらの情報をすべて共有するためには、報告書作成や日報作成に多大なる手間や時間がかかってしまいます。
こういった問題点を解決してくれるのがSFAです。
これを利用すれば、報告書や日報の作成もスマホやタブレットを使って、どこにいても簡単に行えます。
情報を入力するのに会社にいる必要もありません。
これらの情報は最初からまとめられた形で閲覧できるため、マネージャーサイドにとっても手間が省けて便利です。
フィルタ機能を活用すれば、チェックしたい項目をすぐに確認することも可能です。
また、営業プロセスを共有して可視化することで、優秀な営業マンの営業ノウハウもチーム全員で共有することができます。
過去の成功事例も閲覧できるため、チーム全体の底上げとしても有効なツールです。

営業情報を社員全員に共有できる仕組み

営業マンが顧客先に訪問する際、外出先でその都度顧客に関する情報や現在の取引状況を確認できるため、時間のロスを最小限に抑えられます。
SFAを導入していない場合、会社に戻らないと確認できない情報や、担当者に聞かないとわからない情報が必要となった際に、確認作業のためだけに大きな労力を割かねばなりません。
すぐに確認できなかったために、商談が上手くいかなかったとなると、その損失は決して小さくはないと言えるでしょう。
SFAは商談内容や案件の進捗状況など、営業活動に必要な情報を可視化し、リアルタイムで共有できます。
また、入力された情報に対し、マネージャーが担当者に改善点をフィードバックしやすい点も特徴です。
顧客情報や取引情報に加え、こういった情報もすぐに共有できるため、商談をスムーズに進める助けになることもあるでしょう。
さらに、社内SNSや掲示板といった機能もあり、最新の製品ニュースなどもすぐに共有できるため、ビジネスに必要な情報の多くはSFAを通して確認できます。

営業活動の改善策をデータに基づき考えることができる仕組み

受注や失注までの細かな営業プロセスは、SFAにデータとして蓄積されます。
この蓄積したデータを分析することで、デジタルな根拠に基づき、営業活動の改善策を考えることが可能です。
SFAを導入していない場合、失注した担当者の主観でしか営業活動を振り返ることができません。
失注の原因が本人の思ってもいない部分にあった場合、原因に気付くのは難しいと言えるでしょう。
SFAには客観的なデータが記録されます。
可視化されたデータがあれば、別のメンバーやマネージャーが見ることで、本人には気付けなかった原因を探るのに効果的です。

また、SFAの機能を使えばグラフや表も簡単に作ることができるため、数字だけを追うよりもビジュアルで理解することができます。
会議などで資料が必要な場合も重宝するでしょう。

SFAの代表的な機能とは

ここでは、SFAの代表的な機能や仕組みについてご紹介します。

レポート作成とは

各営業が使用するグループウェアや、グループウェア内のスケジュール機能からレポートを直接登録できます。
レポート作成はパソコンだけでなく、スマホ・タブレットからでも可能なため、作成場所を問いません。
また、予定入力を簡略化できる機能があり、一括入力も行えるようになっていますので、一日に複数の営業先を訪問する営業マンの手間も省くことができます。

案件の進行状況の確認とは

各営業の担当案件について、案件の進行状況を確認することが可能です。
進行する予定の案件に動きがなかったり、遅れが生じたりしている場合、早期に気づくことができます。
フィルタ機能を使えば、放置案件だけを抜粋することもできるため、担当者だけでなく、マネージャーのチェックの際にも便利です。

企業情報、担当者情報の管理とは

営業先企業や担当者に関する情報を、一括して管理することが可能です。
管理項目は自由に追加・削除することができますので、自社にあった内容で情報の管理を行えます。

顧客情報は蓄積されるほど価値が高まっていくものですが、量が増えたぶんだけ管理が難しくなってしまいがちです。
しかし、SFAのビュー機能やフィルタ機能を使えば、一覧で見たい項目を設定したり、見たい情報だけ表示したりすることができます。

SFAとCRMの違い

SFAとともにCRMというものも、最近注目が集まっています。
CRMは「Customer Relationship Management」の略で、顧客管理システムと呼ばれるものです。
自社の顧客の氏名・年齢・電話番号・住所・アドレスなどの基本的な情報を一元的に管理できます。
また、顧客の購買履歴や問い合わせ履歴、アンケートデータ、属性などの情報から顧客を分類し、それぞれの顧客に応じた対応を行い、顧客との関係性の向上を図るためのツールです。
SFAとCRMは似た部分を持っています。
2つのツールにはある程度共通した機能があり、それは以下のようなものです。
・データの管理・共有ができる
・それぞれの業務を簡略化・自動化することで業務効率を改善できる
・蓄積したデータをマーケティングで活かせる
上記の機能はどちらのツールにも備わっていますが、SFAとCRMでは目的やカバーしている領域に違いがあります。
SFAは営業活動の効率化やサポートを目的としたツールであり、CRMは顧客満足度を上げることによるリピーター増加を目的としたツールです。
商談の成立まではSFAの領域で、成立後の顧客管理はCRMの領域とも言えるでしょう。
また、CRMの顧客情報に関するデータベースは営業活動だけでなく、開発部門やマーケティング部門など、幅広い分野で役立てることも可能です。
マーケティングの機能として、メールの一斉送信やアンケート機能が付いているのもCRMの特徴と言えます。

SFAを使いこなすために必要な要素

SFAに備わっている機能など、SFAについてご紹介してきましたが、導入すればすべてが上手くいくというような魔法の道具ではありません。
どんなに便利なツールも使わなければ意味のないもの。
導入を考えているのなら、現場にしっかりと定着させる施策が必要です。

SFAを導入するなら目的を明確に

SFAはあくまでツールですので、導入後に効果的に使うには目的を明確にしておく必要があります。
SFAを使って、自社のどういった課題を解決したいのか、営業活動のどの部分を強化するのかなど、導入前にメンバー内で共通認識を持つことが重要です。
上層部の決定だけで、現場スタッフが理由もわからず使うことになれば、現場は混乱するかもしれませんし、かえって営業活動の妨げになる場合もあるでしょう。
そういった事態を防ぐために、「なぜSFAを導入するのか」は事前にしっかりと話し合わなければなりません。
全員がSFAの必要性を理解した上で、導入することで無用な混乱を避けることが大切です。

SFAの基礎や導入による成果については以下の記事でご紹介しております。
>「SFAの機能と導入することで得られる成果」

マニュアルなどを使った社員教育が重要

導入してしばらくは慣れない作業に戸惑うスタッフも出てくる可能性があるため、社員教育を行うなどして、全員が無理なくSFAが使えるように環境を整えていきましょう。
新しいツール使うわけですから、操作方法などを丁寧に説明していく必要があります。
特に、普段からパソコンなどに不慣れなスタッフがいる場合は、しっかりとしたフォローが大切です。
もしも「慣れたやり方のほうが仕事しやすいから……」というような人がたくさん出てきてしまうと、導入したのに結局使われなくなってしまう可能性があります。
そうならないためにも、現場のスタッフが忌避感をもたないような環境づくりや説明が重要なのです。
また、SFA自体も自社に合ったものを選ぶのが大事です。
カスタマイズ機能がついているものもありますので、使用する現場スタッフに合わせて、より使いやすいものを導入しましょう。

SFAの失敗例

SFAを導入して効果的に運用するには、現場にしっかりと定着させられるかどうかがカギです。
ここではSFAが現場に上手く定着していないケースで陥りがちな失敗例をご紹介していきます。

古いやり方のままでSFAを活かせていない

SFAを導入すると、それまでの作業をより効率の良い方法で行えます。
しかし、SFAでどういった業務の効率化が図れるのか理解していないと、その機能を使わずに仕事をしているといったケースも少なくありません。
例えば、エクセルを使って営業日報を作成している場合、その作業はSFAに置き換えることができますし、SFAを利用したほうが簡単です。
ところが、現場スタッフがSFAの機能を理解していないままだと、日報が作れることに気付かず、ずっとエクセルを使っているというケースもあります。
また、会議にいつも時間を取られるような会社であれば、SFAの掲示板を使って会議前にテーマを共有しておくことで、会議の時間短縮になるでしょう。
しかし、こういった使い方も、会議のまとめ役が知っていなければ、使われることはありません。
このような失敗に陥らないためにも、自社に導入する場合、減らすことのできる業務はないかを導入前に洗い出しておくことが大切です。

SFA担当者を育成していなかった

SFA導入後に起きがちなトラブルとして、「○○の機能の使い方がわからない」「おかしな設定にしてしまったが直せない」などがあります。
こういったトラブルが起きるたびに運営会社に頼っていては、仕事の効率はむしろ悪くなりますし、かかるコストも増えてしまいます。
このような事態に陥らないためには、SFAのスペシャリストを育成しておくことが大切です。
しっかりと理解している人間が社内にいれば、上記のようなトラブルは簡単に解決することができます。
また、「スペシャリストがいる」という安心感があることで、現場のスタッフがSFAを運用する際の心理的ハードルも下がるでしょう。

おわりに

今回は、営業活動の生産性向上に欠かせない「SFA」について、SFAの導入で得られる成果や代表的な機能についてご紹介しました。
SFA(「Sales Force Automation」の頭文字を取った略語)を導入することで、顧客管理に費やす労力を削減できるため、営業活動の生産性向上に効果があります。
またSFAに蓄積されたデータを活用することによりで、営業活動の改善策を立案することにもつながるでしょう。

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