円滑にテレワークを進めるためのコミュニケーション方法
新型コロナウイルスの影響もあり、ずいぶんとテレワークが広まってきました。
そのような中、テレワークをこれから始める、または始めたもののコミュニケーションをどのようにとっていけばよいのかお悩みの方を多く見ます。
実際に、『テレワークを始めてみたけれど、コミュニケーションがうまくとれずに苦労しています』という話しをよく聞くことがあります。
そこで本日はテレワークを始めた人が悩むことのひとつ。
コミュニケーション不足についてお伝えいたします。
記事:原川
- 1.テレワークを始めるにあたって5つの問題点
- 2.テレワークにありがちなコミュニケーション不足5つ
- 2-1.業務の中で、何か気になることや困ったことがおきた場合
- 2-2.一見無駄話のようにみえるコミュニケーション
- 2-3.部下の状態を把握しマネジメントする
- 2-4.上司に声をかけるタイミングが視覚的に判断できる
- 2-5.察するコミュニケーション
- 3.コミュニケーション不足を解消する5つの方法
- 3-1.テレビ会議やビデオチャットを活用する
- 3-2.チャットによるムダばなしを許可する
- 3-3.業務日報を活用する
- 3-4.ステータス機能を活用する
- 3-5.カレンダーやタスクなど情報共有をしっかりとおこなう
- 4.まとめ
テレワークを始めるにあたって5つの問題点
まずはじめに知っておいてほしいのは「テレワークを始めるにあたっての問題点」はどのようなところにあるのかということです。
テレワークを始めるにあたっての問題点はさまざま考えられますが、大きく考えられる問題点はつぎの5つです。
・テレワークでできない業務がある
・セキュリティ対策を含んで、テレワークを行う環境を準備する必要がある
・コミュニケーションが質・量ともに不足する
・勤務時間の管理が難しい
・業務に対する評価がしづらい
その5つの問題点の中から本記事では「コミュニケーションが質・量ともに不足する」に注目いたしました。
テレワークにありがちなコミュニケーション不足5つ
ではテレワークになると、どのようなコミュニケーションが不足するのでしょうか。
たとえば、日々の業務の中でつぎのような場面が考えられます。
業務の中で、何か気になることや困ったことがおきた場合
テレワークが始まるまえは
上司や部下、もしくは同僚など相手のデスクに赴いて内容を確認することができました。
必用であれば会議を招集して早期解決に向けることが可能でした。
テレワークが始まると
テレワークでは、気軽にデスクに赴くことはできません。
何か気になることや困ったことがおきても、自分で判断し解決しなければならない場面が多くなるでしょう。
一見無駄話のようにみえるコミュニケーション
テレワークが始まるまえは
廊下ですれ違うときの「おつかれさまです」という挨拶や「最近どう?」といった一見たわいのない、ときにはムダばなしのような会話がありました。
テレワークが始まると
一見たわいのない、ムダばなしのような会話であっても、なくなってしまうと意外と大切なコミュニケーションであったということに気づくでしょう。
ちょっとした井戸端会議のような会話の中から、業務に関する気づきにつながることもあります。
何かを新しく始めるとき不安を感じていたはずなのに、同僚とのムダばなしの中での「大丈夫だよ」という言葉で前向きに挑戦することができたといったことはなかったでしょうか?
実際に顔を合わせてのコミュニケーションは、モチベーションを保ち円滑に仕事をしていく上で重要です。
部下の状態を把握しマネジメントする
テレワークが始まるまえは
社内で顔を合わせることができる状態では、部下の様子をおおよそ把握することが可能でした。
なにか困っている様子があれば、「なにか困っているのか」「どこで行き詰まっているのか」といった声掛けをし、マネジメントすることが可能でした。
テレワークが始まると
テレワークでは部下の顔が見えず、現在どのような状態にあるのか把握しづらい状態です。
どのような業務をおこなっているのかが見えづらく、問題点だけでなく評価に悩むことになります。
上司に声をかけるタイミングが視覚的に判断できる
テレワークが始まるまえは
社内で顔を合わせることができる状態では、上司の現在の状態がわかるので、ちょっとした相談でも声がけのタイミングを計ることが可能でした。
「今は忙しそうだ」「手が空いてそうだ」といった判断ができるので、タイミングをうかがって声をかけることができました。
テレワークが始まると
テレワークでは、上司が今どういう状況なのかわからないので些細なことでいちいち声をかけることをためらいがちになります。
しかしそれが、上司からすると部下の行動が把握しづらくなるばかりではなく、おおきなミスにつながるかもしれません。
察するコミュニケーション
テレワークが始まるまえは
比較的手の空いている状態にある時、同僚が忙しそうにしています。
またある時には、同僚が困っている様子です。
「なにか手伝うことはある?」と声をかけ手伝うことで解決につながりました。
他チームのトラブル対応の様子をなんとなく見ていたことがあったおかげで、自分のチームでおこったトラブルが似たような状態なのではないかと推測。
そのため、他チームのメンバーに相談し早期解決につながったということがありました。
テレワークが始まると
目に見えないところであったことは無いに等しく、知るすべがなければ察することは不可能です。
人のふり見て……といったこともできません。
コミュニケーション不足を解消する5つの方法
直接会って話すという最上の手段が取れないテレワークでは、上に述べたコミュニケーション不足を解消するためにどのようにするとよいのでしょうか。
テレビ会議やビデオチャットを活用する
テレビ会議やビデオチャットを活用し、業務の中で気になったことや困ったことを共有するようにします。
直接顔を見ながらのコミュニケーションは、微妙なニュアンスといったものを含めて伝えることができます。
上記「上司に声をかけるタイミングが~」でも記載しましたが、相手の状況が見えないので、都度、声をかけるのにためらいもあります。
そのような傾向があれば、下記のように無理のない時間を決めて定期的におこなう方法もあります。
・始業時に朝礼としておこなう
・終業時に終礼としておこなう
・毎週〇曜日におこなう
など
チャットによるムダばなしを許可する
テレワークでは孤独を感じる人も多く、孤独を解消するためにも休憩時間でのムダばなし(チャット)を許可することは意味があります。
モチベーションとチームワークの維持につながります。
テレワークでの困りごとや気づきの共有にもなるでしょう。
ただチャットではその気軽さゆえに、ダラダラしたムダばなしになりがちです。
ダラダラとしたムダばなしを避けるために、休憩時間に限るなど規則を設け周知しておく必用があります。
業務日報を活用する
営業日報や業務日報を活用し、部下は上司への進捗報告をおこないます。
上司は部下の業務内容を把握し、マネジメントします。
業務日報のやり取りで、上司は業務状況が把握でき、部下の困っていることや相談ごとを共有し、適切なアドバイスをすることができます。
ただし入力することも、確認することも労力を伴います。少しでも負担を減らすように入力内容のテンプレート化などが重要です。
選択式で入力できるところは選択式にし、必要な情報を定量的に入力するようにすることがコツです。
ステータス機能を活用する
これは相手状況が見えないため、声をかけるタイミングが計りづらいという回避策です。
チャットやグループウェアなど、ステータスの表示機能があるツールを使っていれば、在席中か離席中といった自身の状況を示すことが可能です。
このステータスには、応答可能か不可能かといった表示をしておくとさらに便利です。
またフリーワードを表示できるものであれば「〇時からなら対応可能」など詳しく表示させることもできます。
このことで、連絡してほしくないタイミングを知らせることができます。
カレンダーやタスクなど情報共有をしっかりとおこなう
グループウェアを活用している場合、カレンダーやタスクの共有化を活用しスケジュールを公開するようにします。
顧客管理やその他データベース機能を利用している場合には、それらも共有活用することが大切です。
グループウェアを見ればすべてわかる状況にしておくことで、少ないコミュニケーションでも誤解を招くことのない伝達が可能になります。
そして業務が立て込んでいてつらい状態にある時、手が空いていて他の業務を手伝える状態にある時などには、自ら情報として発信することでチームでカバーできます。
誰かに察してほしいと待っているのではなく、自ら情報として発信することでしっかりしたコミュニケーションが可能です。
まとめ
テレワークがはじまると、コミュニケーションの問題が課題としてあげられることが多々あります。
この課題を解決するためには、コミュニケーションツールの導入が有効です。しかし、ツールはあくまでも道具です。
ツールそれぞれの性質を理解し、使用方法やルール決めなど活用する側がうまく使っていかなければなりません。
ツールを上手に活用することでコミュニケーションロスをなくし、情報やノウハウの共有をおこなっていきましょう。
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